空手における「息吹」とは

「息吹」とは、空手独自の呼吸法のことを指し、道場の稽古として行われます。元々は日本古来の呼吸法であり、「伯家神道」と呼ばれる古神道で行われていたという説が濃厚です。しかし、厳密に言えば、それは中国伝来のものであり、中国拳法の一つである白鶴拳において使用されていた、気を取り入れるための呼吸法、いわゆる気功法、錬気法であるという説もあります。また、以前は「気息の吞吐」とも呼ばれていたこともあるようです。

息吹の行い方

息吹は、内丹術において気を集めて練るための場所とされる「丹田」で行う呼吸法です。現代の言葉に置き換えると、「腹式呼吸」になります。とはいえ、我々が想像する腹式呼吸ではありません。

通常、一般に親しまれている腹式呼吸では、息を吐く時にお腹を引っ込め、息を吸う時にお腹を膨らませます。一方、息吹では逆に息を吐く時にお腹を膨らませ、吸う時にお腹を引っ込ませます。初めて行う方は少し難しく感じるはずです。できれば空手の道場などできちんとした指導を受けたうえで行うのがよいでしょう。

息吹の効果

その源流とも言われる中国拳法の白鶴拳では、その呼吸法の目的はずばり気を体内に巡らせること、筋と膜を柔らかくすることに尽きます。つまり、元々は身体を柔らかくするために行っていたということになります。現代の空手には呼吸を整えたり、精神を集中させたり、あるいは自律神経系を整えたりする効果があると言われています。息吹を行ううえで、いかに丹田へ意識を集中させられるかが重要になりますので、気の流れという面でも重要な意味を持つかもしれません。